2008年11月22日 (土)

keiの独り言...。

こんにちは、keiです。

初冬の三連休、初日を如何お過ごしですか?。

今回は、ここに寄せられたコメントに、独り言のようなレスを返していこうかと思います。そうそう、私が、不在の時はどなたでもレスを返していただいていいですよ。そんな研究者同士のコミュニケーションも素敵に思います。

では...keiの呟きお聞き下さい。

>文献を読んで行くとアドバイスが所々少しだけ見えてくるようになりました。こんな表現のことか、この文献構成がわかり易いなどほんの少しですが・・・。

>答えを見つけるためにいろいろ調べるのは楽しいです。後は、この情報をどのように整理し、文章化するかです。

kei:そうですね...、「文字を読む」段階から脱して「内容を読み取る」段階へ文献の読み込み高次になってきたのでしょうね。

多くの文献に接した結果ですよ。ご苦労様です、そして、効果が見えて良かった。

>文章化するとなるとなかなかそうはいきません。

kei:文章にするというのは「読み取る」という作業とは別になりますね。頭に浮かんだ言葉を文字として、他者に意味が通じるよう科学論文に相応しいロジカルな構成にまとめる。

この作業、文章書き慣れてくるとスイスイできるようになりますが、慣れないうちは何度も書いては直しの繰り返しですよね。

でも、考えてみて下さい、文章書く文法っていうのは形式がありますよね。

まず、そこに立ち返って書き方を学習してみることをオススメします。

そして、多くの原著論文に目を通すことも学習になりますよ。

研究が終了する頃には、自ら文字を文章に起こしているようになれると良いですね。

>アドバイスを頂くと目からうろこと思うのですが、いろいろ読んで行くと迷って迷って。解った事は、自分の知らない世界は限りなく広いということです。

kei:そうですね、私も、上司や友人にアドバイス頂いたときは、理解できるのですが、時間が経ち、改めて考えてみると...?なんて事があります。

そんな時は、聴くだけで理解していないのでしょうね。多分、耳でアドバイスを聞いた、でも、それを利用しようとした場合は、理解していなので引き出せない。

この繰り返しで、わかったことは、質問するときに一つのことをじっくり、その場で自分の記憶に残るように理解するまで討議することだと思います。

中途半端なアドバイスは、聴き手には単なる情報で終わるようですね。

>自分が思うようなことは、先人が大体考えておられる。その研究に敬意を表し、大切に参考とさせて頂く。この研究でいろいろ考えさせられました。

kei:看護学研究も歴史がありますからね、私たちが現場で抱く今の疑問は大体が解明されていると思います。でも、私たちが対象とする「人間」に目を向けると、どうでしょうか?。

個別的にみた「人間」...確かに普遍化は困難です。でも、看護が向けなければならない視点は人間の問題なのです。

諸先輩方の研究を参考に、これからの時代を生きる人間が幸せで居られるような、そんな研究を考えていきたいです。

ふ~っ、如何ですが、keiの独り言...こんなことをいつもデスクで呟いています。

寒さも本番、インフルエンザもチラホラ流行しています。みなさん、大切なお身体です、休養と栄養十分に取って下さいね。

では、また...今後は、何をネタにしようかな~(笑)。

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2008年11月21日 (金)

既に結果が出ていたら...。

こんにちは...keiです。

なんだか、ご挨拶がわざとらしくなりましたね。スミマセン(苦笑)。

さっ、気を取りなおして、続けていかないとね~。

では、今回のご質問です「考えと方向性が同じような文献があり、方向性をまた見失ってしまいました。」

はい、よくある質問ですね。

既に多くの研究がされていた、結果も検証されていた...。

これって悪いことでしょうか?、

私は、良かったと思いますよ。だって、気づかずに追試などしていたら大変でした。

労力も無駄ですし、著作権侵害の可能性も浮上します。

ここれをどう評価するかです、

出ていたから今後の研究が見えなくなると考えるか、

ここまで出たいら、他の視点からは、分析的に見てその基礎の部分の影響因子は解明されているか...、 

このどちらかの考えを選択するかによって、今後の研究への意欲は変わってくるでしょう。

みなさん、研究動機は如何でしたか?、

文献に読み込まれるのではなく、もう一度、現場を見て下さい...。

臨床での看護研究は現場で、健康上の問題を抱える対象に貢献することが最大の目的であり、文献の机上の追究ではないのです。

見失った今だからこそ、現場を見つめてみて下さい。

みなさんが...ある意味、羨ましい...

いつも現場で、命に触れていられるから...。

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2008年11月18日 (火)

他者作成の質問紙使用許可はどうすれば...。

ハイ!!、keiです。

よく、こんなにネタ隠していましたね、ってブーイングが返って来そうですね、来月、みなさんにお会いするの...一抹の不安ありです(笑)。

では、タイトルの「質問紙使用許可についての問い合わせ」に関してです。

質問紙も開発された研究者の著作権がかかっていますので、むやみに無断使用すると倫理的な問題を生じます。

ですから、研究目的に合う質問紙に出会った場合は、その開発者に使用許可を頂くのが常識ですね。

一面識も無い研究の先輩にいきなりmailというのも大変、失礼に感じます。

本来なら、施設代表者が知人などを通じて、研究者を紹介いただく方がbestですね。

まずは、書面をもって研究者、施設代表者の連名で連絡する。

その際、お相手は、研究に対して使用可能かを判断されますので、「テーマ」「動機」「背景」「目的」「意義」「方法」をA4用紙、2枚くらいに簡単にまとめた、研究計画書を添えておくことをお勧めします。

内容は「使用したいのですが、先生の許可と本研究に関する使用の適応に関してご意見をお聞かせ頂けないしょうか」と、いうように、研究に関しても何かご示唆いただけないか、そんな文言があると、今後の研究に役立ちそうです。

そして、これら外に出す文章ですから、所属長・施設長の許可が必要だと思います。

みなさんも、勇気を出して多くの諸先輩のお知恵をお借りしては如何でしょう?。

きっと研究視野が広がりますよ~。では、まだ続きます...。

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2008年11月14日 (金)

論文中の略語は何処まで使えるの?

こんにちは、keiです。

今回は、論文中の略語表記に関してmailで問い合わせがありましたので、私の見解をお知らせいたします。

殆ど私見に近い形です...というか、調べたのですが「これ!!」という、決定的な基準が無いようです。

ご質問は「「ADL」など一般的に浸透していると思われる用語でも、やはり文章内に初めて記述する際には英文で記し、且つ(以下ADLと略す)ですか?」とうことでした。

みなさん、どう考えます...か?。

私は、基本的に略語は第一回目登場の時は正式名称で記述して、二回目以降は略語表記かまわないと思います。

でも、最近は違うのですね~。

いくつか学会の投稿規程を検索し参考にしてみました。

学会によっては一般に略語が浸透してる用語であれば、略語表記で良い、という規定もあるようです。

但し、その規程がどのレベルまで浸透しているかは?です。

ですから、略語表記に関しては、もし、学会や雑誌投稿などの予定でありましたら、そちらの投稿規程を参考にされるか、学会へ直接問い合わせてみられるのが確実かと思います。   

素朴なご質問でしたが、今後のために良い学習になる質問内容でした、感謝です。

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2008年11月11日 (火)

help me!

こんばんは、keiです。

すっかりご無沙汰してました、寒さが厳しくなりますが、お変わりありませんか?。

ここも静かなので、秋の夜長を楽しんだりぼんやりしている毎日でした。

そして、連休になると、こうして一気に記事を書き上げているkeiです(笑)。

はい、タイトルの「help me!」です。

このタイトルで、研究仲間から私へmailが届きました。

内容は主に発表用のデータのまとめ方について、お手伝いをして欲しい、智恵を貸して欲しいということ。

拝見したプレゼン資料には、円グラフ、棒グラフなどが混在していたので、少し視覚的に分かりにくい印象を受けました。

最近は、プレゼン用のCPソフトが精巧になってますから、自動図表作成なんてことも可能です。

しかし、目的に応じた図表の作成、視覚的に混乱を生じない、結果の真意が伝わる図表を作成することが大切ですね。

同じ比率を説明するのに使用するのであれば、多くの種類のグラフを混在させるのではなく、同一のグラフを使用された方が視覚的に分かりやすいように思えます。

みなさんは如何でしょうか?。

では、いくつかのグラフの特性をお知らせしておきます。

円グラフは比率や度数の比較、

棒グラフは独立した変数の比較、

折れ線グラフは連続する度数の推移を比較、

研究のプレゼンは、綺麗な図表を書くことも必要ですが、研究の結果が伝わることが第一前提です。

こういった、グラフがもつ表現の特性を理解された上で、結果の表示に適切な図表を選択して下さいね。

では、では、まだ更新は続きますよ~(笑)。

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2008年11月 6日 (木)

週末のお土産は如何ですか?。

こんばんは、keiです。

博多は、雨が本格的に降り続いています。雨のせいか、それほど寒くはありませんが、これから寒さは本番へと向かうのでしょうね。みなさん、研究に没頭して冬支度を忘れてカゼをひいたなんてことにならないように、お身体を大切にして下さいね。

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先週末の研修終了後、ニ連休を如何お過ごしでしたか?。

なんだか、研修でお土産少なく、また悩みの種だけをおすそ分けしたみたいで...ごめんなさいね~。ですが、研修でもお話したように、誤った前提からは誤った結果、結論しか導くことは出来ません。今、検証したい目的を集約するために行う作業は、膨大で大変なご労を伴います。しかし、正しい前提を検証するためにはこの作業を、あやふやにごまかして通りすぎる事はできないのです。

     Dazaifu

言葉の意味、概念の捉え方の重要性に関して。

文献やご自分が発する言葉に敏感になり、その言葉の持つ意味に時間をかけてこだわってみて下さい。そこが、いつも行ってきた看護研究と今、みなさんが取り掛かっている看護研究との違いだと思います。そして、観念の部分を主観と客観とに分けて、二項対立で改めて考えてみることも重要ですね。

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論理の「誤謬」も考えの基本として忘れないで下さい。

普段、何気なく使用している言葉、信用して実施している行為、それらの中にも語彙・内容を吟味してみると「誤謬」が存在する事に気づかれたでしょう。これだけでも、研修のお土産ができて良かったです。言葉のもつ意味に敏感になり、その中に潜む誤謬を見極めて研究目的を焦点化させて下さいね。

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ここまで来ると...。

みなさん、もう不明確な言葉や主観的な概念は、使えないということが理解できたでしょう。これは逆説を考えると、明確でシンプルな「一文一意」に表現するとことです。多義性を排除して多方面からの解釈を避け、容易に検証できるようにするために「一つの文章が示す意味は一つだけ」。そう明確に答えられるように、研究目的をシンプルにして下さい。シンプルに出来るかどうかで、研究者としてこれからの研究プロセスが変わってきます。

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多義性を排除して残された真実のその陰で、排除してきたもの...。

非常に矛盾しているようですが...講義の中でも語りましたね。論理性、科学的、普遍性という近代科学が追究してきた思考の中にも、それ故、見えなくしているものがあるのではないか?。矛盾ではなく、科学的という論理性の中で、追究する目的に関しては論理の一貫性を認めますが、その背景で排除されている多くのこともあるということを忘れないで下さい。研究目的の検証のために、他を削り落として真実の答えにたどり着いた。だから、その目的に関しては語れるが、多くの意味を排除したことに対しては、常に謙虚でいて下さいね。

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これから、目的を検証するための方法論に入ります。方法論決定、そのために私で、お役に立つ事がありましたら、いつでも遠慮なく声をかけて下さいね。では、また、3-4日に一回は更新しますね。何か取り上げて欲しい内容がありましたら、コメントでもお寄せ下さい。待っていま~す。

先日、海外からのお客様、某有名病院のCEOをご案内して太宰府天満宮へ行ってきました。みなさん、道真公にあやかりながら研究をすすめて下さいね、御利益ありますように。

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2008年10月30日 (木)

看護研究講評の内容です...13。

こんにちは、keiです。

以上が、各研究演題に対する講評と総評でした。

最後になりますが、今後の看護研究に対する心構えに触れておきました。

今回の研究発表はこれで終了となりますが、これで満足せずに、自分に目標を掲げ、さらに一歩ずつ問題解決のための研究を継続して下さい。研究を継続することは、専門職としての自らの成長の為だけではなく、研究対象となった方々への倫理的配慮でもあり、さらなる、看護への貢献でもあります。研究の中に残された「研究限界と今後の課題」は、必ず再検証されるようにお願いいたします。

< 雪裡梅花只一枝 >

では、最後にみなさんへの癒し句をひとつ。
スライドに示しました、これは、禅宗の教えの一つです。梅の花が春に美しい花を咲かせるのは、冬の厳しい寒さを耐え忍んできたからということにかけて、人間の行いも、苦しい困難の日々があるから、その結果が価値あるものとなるという教えです。美しく、力強い響きを感じませんか?

研究者のみなさんにとっては、日々の業務も慌ただしい中、研究活動の困難だった印象ばかりが、記憶に残っているのではないかと察しています。しかし、これから臨床で看護を続けるにあたって、数年経過すると、頑張って努力していた今日の自分を、微笑ましく振り返ることができ、成長の証として今回の研究は残ることでしょう。

そして、来年の梅の頃には、「雪裡梅花只一枝」を思い出していただき、今後の研究計画などを考えて頂けましたら、私も嬉しく思います。これから、みなさんの雪裡の後に香しいの花が咲きますように、今後のご活躍と地域の看護の質の向上を祈念いたしまして、私の講評を終了させて頂きます。ご清聴ありがとうございました。

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2008年10月29日 (水)

看護研究講評の内容です...12。

こんにちは、keiです。

以上が、各研究演題に対する講評でした。お気づきかもしれませんが、誉め言葉のみです。私は、誉め言葉が人を育てると思っています。ですから、直接的に声をかけるときは、誉め言葉を先に、そして、苦言は優しく後にかけるようにしています。
後に、かけないと誉め言葉より先にかけると、記憶に残らないから...ということもありますね。では、ここから、少々、きついことを、申してまいります。どううか、耳を塞いでお聞き下さい。

<タイトルが標語?、古典的?、抽象的?>

研究タイトルが標語のようで、どのような研究内容であるかが具体的に読み取りずらい印象を受けました。研究タイトルは研究の「顔」ですから、研究内容が見えるように、具体的に、どんな研究なのか、キーワード、研究方法などを盛り込んで説明的な表現で、表示されることをオススメします。サブタイトルをそのままタイトル表示に盛り込んでも良かったと思える発表が多くありましたので、今後、検討下さい。

<研究方法の明確な提示>

研究デザインの表記のない論文を認めました。看護研究には看護科学として学問的に決められた手段があります。看護研究法には大きく分けて「1.量的研究デザイン」と「2.質的研究デザイン」の大別があります。これらの研究手法を使い、看護実践で生じた問題を解決していくのが看護研究です。

量的研究デザインでは、比較的、よく使用されるのは、質問紙を使用した実態調査研究などです。質的研究デザインは、一つの事象をありのまま観察し、新たな見方・考え方をいだしていく方法で、比較的、使用されるのは、事例を分析した事例研究などです。

最近の研究方法の動向としては、質的データを系統的に分析する、社会学の手法、グラウンデッドセオリー法が臨床での事例研究に使用されています。また、質的研究でも、CPを使用した分析ソフトの開発が行われています。これら、研究方法の表記をされることで、さらに研究論文としても科学性が増してきます。
今後の研究方法の参考にされて下さい。

<被験者の尊厳 V.S 研究者の科学的価値>

次に、研究者の皆さんが最も、ご苦労された点が自らの研究意欲である「科学的価値」、対象への倫理的配慮に関する「被験者の尊厳」についてではないでしょうか。
2004年、日本看護協会は「看護研究倫理指針」を発行し、看護者が社会的責任において看護研究を行う際の倫理的配慮に関する基本的な考えを示すことを理念として、研究実施の際、研究対象者が脆弱性を有することを念頭に倫理的配慮を行う、研究対象者に敬意をもって対応する、先行研究を十分吟味して研究に対して謙虚な姿勢で臨む、職務と究活動の区別など、詳細な倫理指針を示しています。

他にも看護研究倫理指針の中には、看護管理者は、ゲートキーパーとして部署内の看護研究の進行を把握する、輪番制で看護研究を強制することは看護研究の質を低下させるなどの指摘があります。これを機会に皆さん今一度ご一読下さい。

すでに、みなさんの施設にも、来年度の日本看護学会開催要項が届いていると思います。
それによると、論文投稿時は、研究課題とその背景にあるものを先行文献から調べる、さらに、研究結果が出ているテーマを繰り返すことは、研究対象者に不必要な労働力を与えることになり倫理的に問題が生じると指摘されています。また、「当院」「当病棟」などの表記については、固有名詞を使用していることと同じ状況になり、そのため、施設の種類・機能を紹介するに止め、研究フィールドが特定されない表記を推奨されています。

研究対象者の個人情報の記載については、本日、発表された論文にも共通して言えることですが、研究論文のデータを解釈するのに必要な情報の記載は必要ですが、それ以外の対象者の個人情報は特定されない表記にするか、記載自体を避ける必要があります。
文献については、論文中に先行研究として引用する文献はすべて引用文献になります。

今後、研究を行う際には、看護への貢献があると判断された研究であっても、研究計画、研究プロセスの各過程で研究者としての倫理的問題はないか、対象者の尊厳、安全や関係する全ての尊厳を脅かす研究ではないか、といった倫理的判断を繰り返し、研究を遂行されて下さい。

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2008年10月28日 (火)

看護研究講評の内容です...11。

<継続看護へのサマリー用紙に関して>

本研究では、急性期、整形外科病棟の特殊性である、高齢者の骨折の増加、施設入所の増加という現状から、現行の看護サマリーを使用して他施設との情報共有がスムーズにできているかという疑問を感じられていました。2006年の調査では、病院施設からの看護サマリーで欲しい情報は「在宅でどんな事に困るのか、訪問看護師への観察ポイントは?」と、いう視点が見えるサマリーであることが指摘されています。

入院期間が短縮されると退院後の施設への医療依存も高くなります。そのために、先行研究の指摘にあるように、医療行為や看護ケアに関する詳細な継続サマリーが必要なのは、いうまでもありません。

そこで、本研究では、現サマリーの短所を調査研究で洗い出し、その結果からサマリーの検証を実施され、更に、新サマリーの評価を実施されました。調査は、自施設のみならず転院先の施設看護職まで調査を実施されたことは、調査研究法として妥当であり、結果の信頼性を高める研究方法と評価いたしました。

結果から、現行のサマリーでは、整形外科の特殊性・継続看護に対する情報提供が不足していると、看護師が感じている事が明確になりました。また、他施設の調査では、入院中のADLの経過がわかりにくいという意見も明確になりました。

これらの短所を補い、整形外科看護の特殊性を表したサマリーの再考を検討され、Ope
後の両肢位、脱臼予防など退院後も対象が安楽に過ごせるための情報を追加し、施設が
望む情報交換が可能になっています。

この研究過程から、看護サリーの有用性、その基本は、サマリーを活用してケアを受ける患者と、同じくサマリーを活用してケアを提供する看護職という、この二つの受け手がいるということです。今回の新サマリーの改定は、現サマリーの短所を洗い出したことにより、この両方をカバーできた結果、整形外科的な特殊性を踏まえた継続看護につながった評価しました。

今後も、看護の特殊性、対象が抱える在宅療養での問題を科学的に解決する姿勢を継続され、対象が合併なく安全・安楽に在宅での生活が過ごせるよう研究の継続をお願いいたします。

秋の夜を灯したお祭りの様子です。
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2008年10月27日 (月)

看護研究講評の内容です...10。

<人工呼吸器チェックリストの作成と人工呼吸管理に関して>

本研究は、急性期病棟における人工呼吸管理に対する看護師の観察、チェックに関する
取り組みの向上を質問紙調査法により検討されました。

人工呼吸器は、生命の維持を司る重要な機材の一つであり、その機材の不調・管理不足
により不具合が発生した場合は、重大事につながり取り返しのつかない事態が発生しま
す。そのため、人工呼吸器使用患者に観察は、身体的観察のみならず呼吸器自体の観察も重要なケアのポイントです。

2003年の研究では、エラーがおこりにくい医療システムへ改善する必要があると指摘し
ています。このことからも、人工呼吸器による不具合発生を防止するには、人的以外の
環境改善が必要と考えられます。

本研究は、急性期病棟である独自性の中で看護師による差異なく統一された呼吸管理が出来る事を目的に「人工呼吸器チェックリスト」を作成され、チェックリスト使用前後
の呼吸管理の状況を評価されました。

その結果、呼吸管理に不安を抱いていた90%の看護師が、使用後、95%の不安の軽減に繋がりました。また、異常の早期発見、精密な観察、呼吸器チェックの意識向上など、
危機管理や認識の変化が認められ人工呼吸管理に関する看護の質の向上に貢献できたと評価しました。

貢献できた要因として考えられることは、チェックリスト作成以前に聞き取り調査を行われ、現状の呼吸管理の問題を盛り込んだチェックリストを作成したため、急性期病棟の独自性をカバーできる有用なチェックリストが作成できたからと考えました。

今後も、現状の看護問題を察知する鋭い観察力と、それを現場に見合った解決策を見出
せる科学的検証を続け、患者も勤務する看護師も安全・安楽な環境で就業できるように、
その姿勢を継続させて下さい。

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