看護研究発表

2008年11月14日 (金)

論文中の略語は何処まで使えるの?

こんにちは、keiです。

今回は、論文中の略語表記に関してmailで問い合わせがありましたので、私の見解をお知らせいたします。

殆ど私見に近い形です...というか、調べたのですが「これ!!」という、決定的な基準が無いようです。

ご質問は「「ADL」など一般的に浸透していると思われる用語でも、やはり文章内に初めて記述する際には英文で記し、且つ(以下ADLと略す)ですか?」とうことでした。

みなさん、どう考えます...か?。

私は、基本的に略語は第一回目登場の時は正式名称で記述して、二回目以降は略語表記かまわないと思います。

でも、最近は違うのですね~。

いくつか学会の投稿規程を検索し参考にしてみました。

学会によっては一般に略語が浸透してる用語であれば、略語表記で良い、という規定もあるようです。

但し、その規程がどのレベルまで浸透しているかは?です。

ですから、略語表記に関しては、もし、学会や雑誌投稿などの予定でありましたら、そちらの投稿規程を参考にされるか、学会へ直接問い合わせてみられるのが確実かと思います。   

素朴なご質問でしたが、今後のために良い学習になる質問内容でした、感謝です。

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2008年11月11日 (火)

help me!

こんばんは、keiです。

すっかりご無沙汰してました、寒さが厳しくなりますが、お変わりありませんか?。

ここも静かなので、秋の夜長を楽しんだりぼんやりしている毎日でした。

そして、連休になると、こうして一気に記事を書き上げているkeiです(笑)。

はい、タイトルの「help me!」です。

このタイトルで、研究仲間から私へmailが届きました。

内容は主に発表用のデータのまとめ方について、お手伝いをして欲しい、智恵を貸して欲しいということ。

拝見したプレゼン資料には、円グラフ、棒グラフなどが混在していたので、少し視覚的に分かりにくい印象を受けました。

最近は、プレゼン用のCPソフトが精巧になってますから、自動図表作成なんてことも可能です。

しかし、目的に応じた図表の作成、視覚的に混乱を生じない、結果の真意が伝わる図表を作成することが大切ですね。

同じ比率を説明するのに使用するのであれば、多くの種類のグラフを混在させるのではなく、同一のグラフを使用された方が視覚的に分かりやすいように思えます。

みなさんは如何でしょうか?。

では、いくつかのグラフの特性をお知らせしておきます。

円グラフは比率や度数の比較、

棒グラフは独立した変数の比較、

折れ線グラフは連続する度数の推移を比較、

研究のプレゼンは、綺麗な図表を書くことも必要ですが、研究の結果が伝わることが第一前提です。

こういった、グラフがもつ表現の特性を理解された上で、結果の表示に適切な図表を選択して下さいね。

では、では、まだ更新は続きますよ~(笑)。

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2008年10月30日 (木)

看護研究講評の内容です...13。

こんにちは、keiです。

以上が、各研究演題に対する講評と総評でした。

最後になりますが、今後の看護研究に対する心構えに触れておきました。

今回の研究発表はこれで終了となりますが、これで満足せずに、自分に目標を掲げ、さらに一歩ずつ問題解決のための研究を継続して下さい。研究を継続することは、専門職としての自らの成長の為だけではなく、研究対象となった方々への倫理的配慮でもあり、さらなる、看護への貢献でもあります。研究の中に残された「研究限界と今後の課題」は、必ず再検証されるようにお願いいたします。

< 雪裡梅花只一枝 >

では、最後にみなさんへの癒し句をひとつ。
スライドに示しました、これは、禅宗の教えの一つです。梅の花が春に美しい花を咲かせるのは、冬の厳しい寒さを耐え忍んできたからということにかけて、人間の行いも、苦しい困難の日々があるから、その結果が価値あるものとなるという教えです。美しく、力強い響きを感じませんか?

研究者のみなさんにとっては、日々の業務も慌ただしい中、研究活動の困難だった印象ばかりが、記憶に残っているのではないかと察しています。しかし、これから臨床で看護を続けるにあたって、数年経過すると、頑張って努力していた今日の自分を、微笑ましく振り返ることができ、成長の証として今回の研究は残ることでしょう。

そして、来年の梅の頃には、「雪裡梅花只一枝」を思い出していただき、今後の研究計画などを考えて頂けましたら、私も嬉しく思います。これから、みなさんの雪裡の後に香しいの花が咲きますように、今後のご活躍と地域の看護の質の向上を祈念いたしまして、私の講評を終了させて頂きます。ご清聴ありがとうございました。

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2008年10月29日 (水)

看護研究講評の内容です...12。

こんにちは、keiです。

以上が、各研究演題に対する講評でした。お気づきかもしれませんが、誉め言葉のみです。私は、誉め言葉が人を育てると思っています。ですから、直接的に声をかけるときは、誉め言葉を先に、そして、苦言は優しく後にかけるようにしています。
後に、かけないと誉め言葉より先にかけると、記憶に残らないから...ということもありますね。では、ここから、少々、きついことを、申してまいります。どううか、耳を塞いでお聞き下さい。

<タイトルが標語?、古典的?、抽象的?>

研究タイトルが標語のようで、どのような研究内容であるかが具体的に読み取りずらい印象を受けました。研究タイトルは研究の「顔」ですから、研究内容が見えるように、具体的に、どんな研究なのか、キーワード、研究方法などを盛り込んで説明的な表現で、表示されることをオススメします。サブタイトルをそのままタイトル表示に盛り込んでも良かったと思える発表が多くありましたので、今後、検討下さい。

<研究方法の明確な提示>

研究デザインの表記のない論文を認めました。看護研究には看護科学として学問的に決められた手段があります。看護研究法には大きく分けて「1.量的研究デザイン」と「2.質的研究デザイン」の大別があります。これらの研究手法を使い、看護実践で生じた問題を解決していくのが看護研究です。

量的研究デザインでは、比較的、よく使用されるのは、質問紙を使用した実態調査研究などです。質的研究デザインは、一つの事象をありのまま観察し、新たな見方・考え方をいだしていく方法で、比較的、使用されるのは、事例を分析した事例研究などです。

最近の研究方法の動向としては、質的データを系統的に分析する、社会学の手法、グラウンデッドセオリー法が臨床での事例研究に使用されています。また、質的研究でも、CPを使用した分析ソフトの開発が行われています。これら、研究方法の表記をされることで、さらに研究論文としても科学性が増してきます。
今後の研究方法の参考にされて下さい。

<被験者の尊厳 V.S 研究者の科学的価値>

次に、研究者の皆さんが最も、ご苦労された点が自らの研究意欲である「科学的価値」、対象への倫理的配慮に関する「被験者の尊厳」についてではないでしょうか。
2004年、日本看護協会は「看護研究倫理指針」を発行し、看護者が社会的責任において看護研究を行う際の倫理的配慮に関する基本的な考えを示すことを理念として、研究実施の際、研究対象者が脆弱性を有することを念頭に倫理的配慮を行う、研究対象者に敬意をもって対応する、先行研究を十分吟味して研究に対して謙虚な姿勢で臨む、職務と究活動の区別など、詳細な倫理指針を示しています。

他にも看護研究倫理指針の中には、看護管理者は、ゲートキーパーとして部署内の看護研究の進行を把握する、輪番制で看護研究を強制することは看護研究の質を低下させるなどの指摘があります。これを機会に皆さん今一度ご一読下さい。

すでに、みなさんの施設にも、来年度の日本看護学会開催要項が届いていると思います。
それによると、論文投稿時は、研究課題とその背景にあるものを先行文献から調べる、さらに、研究結果が出ているテーマを繰り返すことは、研究対象者に不必要な労働力を与えることになり倫理的に問題が生じると指摘されています。また、「当院」「当病棟」などの表記については、固有名詞を使用していることと同じ状況になり、そのため、施設の種類・機能を紹介するに止め、研究フィールドが特定されない表記を推奨されています。

研究対象者の個人情報の記載については、本日、発表された論文にも共通して言えることですが、研究論文のデータを解釈するのに必要な情報の記載は必要ですが、それ以外の対象者の個人情報は特定されない表記にするか、記載自体を避ける必要があります。
文献については、論文中に先行研究として引用する文献はすべて引用文献になります。

今後、研究を行う際には、看護への貢献があると判断された研究であっても、研究計画、研究プロセスの各過程で研究者としての倫理的問題はないか、対象者の尊厳、安全や関係する全ての尊厳を脅かす研究ではないか、といった倫理的判断を繰り返し、研究を遂行されて下さい。

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2008年10月28日 (火)

看護研究講評の内容です...11。

<継続看護へのサマリー用紙に関して>

本研究では、急性期、整形外科病棟の特殊性である、高齢者の骨折の増加、施設入所の増加という現状から、現行の看護サマリーを使用して他施設との情報共有がスムーズにできているかという疑問を感じられていました。2006年の調査では、病院施設からの看護サマリーで欲しい情報は「在宅でどんな事に困るのか、訪問看護師への観察ポイントは?」と、いう視点が見えるサマリーであることが指摘されています。

入院期間が短縮されると退院後の施設への医療依存も高くなります。そのために、先行研究の指摘にあるように、医療行為や看護ケアに関する詳細な継続サマリーが必要なのは、いうまでもありません。

そこで、本研究では、現サマリーの短所を調査研究で洗い出し、その結果からサマリーの検証を実施され、更に、新サマリーの評価を実施されました。調査は、自施設のみならず転院先の施設看護職まで調査を実施されたことは、調査研究法として妥当であり、結果の信頼性を高める研究方法と評価いたしました。

結果から、現行のサマリーでは、整形外科の特殊性・継続看護に対する情報提供が不足していると、看護師が感じている事が明確になりました。また、他施設の調査では、入院中のADLの経過がわかりにくいという意見も明確になりました。

これらの短所を補い、整形外科看護の特殊性を表したサマリーの再考を検討され、Ope
後の両肢位、脱臼予防など退院後も対象が安楽に過ごせるための情報を追加し、施設が
望む情報交換が可能になっています。

この研究過程から、看護サリーの有用性、その基本は、サマリーを活用してケアを受ける患者と、同じくサマリーを活用してケアを提供する看護職という、この二つの受け手がいるということです。今回の新サマリーの改定は、現サマリーの短所を洗い出したことにより、この両方をカバーできた結果、整形外科的な特殊性を踏まえた継続看護につながった評価しました。

今後も、看護の特殊性、対象が抱える在宅療養での問題を科学的に解決する姿勢を継続され、対象が合併なく安全・安楽に在宅での生活が過ごせるよう研究の継続をお願いいたします。

秋の夜を灯したお祭りの様子です。
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2008年10月27日 (月)

看護研究講評の内容です...10。

<人工呼吸器チェックリストの作成と人工呼吸管理に関して>

本研究は、急性期病棟における人工呼吸管理に対する看護師の観察、チェックに関する
取り組みの向上を質問紙調査法により検討されました。

人工呼吸器は、生命の維持を司る重要な機材の一つであり、その機材の不調・管理不足
により不具合が発生した場合は、重大事につながり取り返しのつかない事態が発生しま
す。そのため、人工呼吸器使用患者に観察は、身体的観察のみならず呼吸器自体の観察も重要なケアのポイントです。

2003年の研究では、エラーがおこりにくい医療システムへ改善する必要があると指摘し
ています。このことからも、人工呼吸器による不具合発生を防止するには、人的以外の
環境改善が必要と考えられます。

本研究は、急性期病棟である独自性の中で看護師による差異なく統一された呼吸管理が出来る事を目的に「人工呼吸器チェックリスト」を作成され、チェックリスト使用前後
の呼吸管理の状況を評価されました。

その結果、呼吸管理に不安を抱いていた90%の看護師が、使用後、95%の不安の軽減に繋がりました。また、異常の早期発見、精密な観察、呼吸器チェックの意識向上など、
危機管理や認識の変化が認められ人工呼吸管理に関する看護の質の向上に貢献できたと評価しました。

貢献できた要因として考えられることは、チェックリスト作成以前に聞き取り調査を行われ、現状の呼吸管理の問題を盛り込んだチェックリストを作成したため、急性期病棟の独自性をカバーできる有用なチェックリストが作成できたからと考えました。

今後も、現状の看護問題を察知する鋭い観察力と、それを現場に見合った解決策を見出
せる科学的検証を続け、患者も勤務する看護師も安全・安楽な環境で就業できるように、
その姿勢を継続させて下さい。

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2008年10月24日 (金)

看護研究講評の内容です...9。

<固定チームでの退院指導に関して>

本研究は、固定チームナーシング導入後、患者と主体的に深く関われていないという現状を分析され、退院まで責任ある継続看護ができるように退院指導のチェックシートをもとに、退院までのケアの業務改善を実施されました。そのシート導入前後の退院指導のかかわりを質問紙調査法で、量的に検証されました。

研究にいたる一連の過程から、患者とのかかわりに看護上の問題が生じた場合、対象の生活の質を考えて科学的手法を使用し問題を改善される、その看護に対する取り組みこそが臨床への貢献と評価したいました。

退院指導に使用した「退院指導シート」効果の判定は、質問紙調査法を使用された量的研究を実施されました。その調査も横断的に一度で終了するのではなく、縦断的に二段階の調査を行い評価を実施されています。調査研究の特徴である、「比較」という観点からこの研究方法は妥当であったと考えました。

結果から、第一段階の調査で「退院後の生活に着目できてないこと」が明らかになり、指導シート導入により、看護師の行動を変化させることで「患者を理解したい」という意識の変化が認められたことは、看護の質の向上にもつながり、在宅療養を送る患者の生活の質の改善にもつながると評価しました。

そして、退院指導シートを受け持ち看護師だけでなく、メンバー間で共有したことにより、
固定チームナーシングとしてのチーム力の発揮につながり、看護体制が強化された判断しました。

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2008年10月23日 (木)

看護研究講評の内容です...8。

<母性・小児科病棟の固定チームナーシング導入に関して>

本研究は、小児と母性の混合病棟という特殊環境下における固定チームナーシング定着に向けた取り組みに関しての報告です。

小児看護は、発達段階の違い、家族構成の違いなどから、対象の範囲は広く技術も独特の熟練した技術と保育・養育能力が求められます。小児看護だけの単科でも関わる科は多岐に及び、業務は煩雑です。そこに、母性看護、分娩・産褥期のみならず婦人科の術前・術後まで含まれると、業務は複雑多岐に及び、達人看護師よりマルチな看護師が必要となるでしょう。  

そのような混合病棟で、看護体制の変更が行われ「固定チームナーシング」を導入されま
した。混合病棟への固定チームナーシング導入の困難感を解決するために、チーム成長を計る専門の質問紙調査を行い、その結果を比較検討を行い、科学的結果をもとにチームを編成を実施されました。 

看護体制の変更から生じた問題点を科学的結果を元に、問題解決される。看護を科学的視点で見つめ根拠の在るチーム編成を目指して検討されたことが理解できました。

検定も統計学的検定を採用され、科学的な検証結果から、新生児看護と小児看護を同チームとするなど、既成の概念にこだわらず、感染に留意した上でチーム制の看護体制をとられました。

また、業務の混乱を避けるための業務マニュアルの作成なども実施され、その結果、新人教育に役立つなどの二次的効果も認められました。

科学的手法を伴った看護体制の変革により、スタッフの思いや業務が整理され、結果、看護スタッフの成長につながったと推察できます。これからも、看護上の問題を見過ごすことなく、問題が生じた場合は、適切な科学手法で問題解決をされることに期待しています。

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2008年10月22日 (水)

看護研究講評の内容です...7。

<4年未満の看護師の固定チームナーシング継続受け持ち制看護に関して>

どの世界でも、長く続いた習慣や規則を変革するときは、多くの不安や葛藤がつきものです。本研究は固定チームナーシングへ看護体制の変更により「受け持ち看護師」という意識付けが重要になってきたことに対して、「受け持ち制患者の自己評価」を取り入れられました。

そして、研究方法はリーダー経験のない4年目看護師は、固定チームナーシング導入前は不安が認められ、導入前には「不安事項の聞き取り」「業務の見直し」「支援内容の検討」、また、導入後には「聞き取り調査」「自己評価」を実施されました。

研究方法としては実施された、質的研究と量的研究のマルチメソッドに近い研究方法だと判断しました。

何かの変化や刺激で生じた感覚、感情を測定するためには、量的研究だけでは対象の内界に迫るには限界があり、やはり質的研究として対象の「思い」を調査する事は重要です。そのことから、本研究で採用された二つの研究方法の採用は妥当であったと評価しました。

結論として、「固定ナーシングは、4年目未満の看護師の育成に有効である」という結果が得られています。

この結果は、そうですね、私は、これまでの研究の背景、考察などを査読しながら、単に、看護体制の変革のみが、看護師育成に有効であったというより、固定チームナーシングを定着させようと努力された取り組みが、4年目看護師の成長へ結びついたとものであったと考えました。

先輩・看護管理者がスタッフの立ち居地を思いやり、その現場に生じる問題を同じ視線でみつめ、問題解決のために共に取り組む姿にこそ、固定チームナーシングの利点でしょう。このような姿勢で看護を実践されることが今後の臨床看護の質の向上につながると期待が持てました。

そして、煩雑になり業務に流れがちな現場の傾向ですが、スタッフの成長を暖かく見守る固定チームナーシングのチーム力が垣間見れ、看護の本質に触れる初心もどれる研究内容でした、ありがとうございました。

   Kango6

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看護研究講評の内容です...6。

<心臓カテーテル検査を受ける患者へのオリエンテーション導入>

心臓カテーテル検査と不安、オリエンテーションに関する過去十年の文献を検索したところ、29件の文献が抽出されました。その内容からも、オリエンテーションは口頭による説明より、視覚教材を使用したへ移行しているのが現状といえます。

本研究は、先行研究の課題を見直され、業務改善を行い、オリエンテーションの現状を研究手法を使用して評価され、その結果、オリエンテーションの業務改善を図られました。このプロセスだけでも、看護を科学的に考えておられることが理解できます。

また、業務改善の評価を看護学研究を使用して実施するという研究的視点も認めています。常に、看護を対象の視点から科学的に解明しようという賢明さを感じました。

研究目的からは、看護職の思いが一致して対象の不安を取り除き安楽に検査を受けていただきたいという看護の本質が見ています。

本研究結果においても、心臓カテーテル検査後の不安に関して、オリエンテーション前後で差がなかったという事ですが、得点を吟味してみると1~1.5の間であり、元々、不安はそれほど顕著でなかことが示唆されます。 

2005年の研究では「情報がリアルすぎて不安軽減には逆効果」ということも指摘されています。

今後は、視覚教材によるオリエンテーションの限界ということを合わせて考えて頂き、心臓カテーテル検査をうける対象はどのようなオリエンテーションを望んでいるのか考えてみては如何でしょうか。

同時に、本考察にもありますように、オリエンテーションでも軽減しない個々の対象の不安要因の追究と軽減への継続した検討に期待しています。

       Kango5 

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2008年10月21日 (火)

看護研究講評の内容です...5。

<糖尿病における教育の効果>

本研究は、入退院を繰り返すⅡ型糖尿病患者に対して実施していた、視聴覚教材:ビデオ視聴による教育の理解度を明確にして、その効果を検証するために実施されました。

現代人は、マスコミや映像技術の進歩により、視覚による情報に慣れており、多くの教育場面で視覚教材の使用が行われている。しかし、情報はリアルタイムに収集できますが、その提供は一方通行です。また、その場で情報がどこまで浸透できているかの評価は困難である。最近では、多くの医療現場や基礎教育の場所で視覚教材が使用されています。ですが、その評価はどのように実施されているか、不明確な部分も多くあります。

医療にける情報提供は一方通行で対象の理解を評価しないまま終了して良いものでしょうか。そいった疑問を考えると、視聴覚教材による効果の判定として実施された本研究方法は、有用な教育前後のアンケート調査であり方法も妥当であったと判断しました。

本研究から通常、一方通行で終わりやすい情報提供を、改めて効果の検証を行い、今後のⅡ型糖尿病の患者指導の充実へ役立てたいという、貴病棟の慢性疾患患者に対する看護の取り組みが読み取れました。
 
結果から、本研究は、情報提供の浸透度を評価でき、かつ、初回入院患者には効果的であり、2回以上入院患者に対しては5項の理解が及んでいない部分などの結果から、今後の退院指導のポイントが明確になると考えました。

今後は、理解が及んでいない項目に関してスムーズに理解できるように、そして、さらに退院指導として患者が望む方法とはどのような方法なのかを再検討されることで、本研究が意義深いものになると思います。今後の退院指導に関する実践活動に期待が持てる研究でした。

                      

         Kango4

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2008年10月20日 (月)

看護研究講評の内容です...4。

<褥瘡予防の問題点、今後の課題に関して>

本研究は、褥瘡予防対策を実施しているにもかかわらず、褥瘡発生者とそうでない対象がいることに疑問を抱き、発生要因に関する検討を実施されました。

研究プロセスとしては、記述的量的研究、看護の現象をレトロスペクティブ、後方視的に調査され検討されています。

通常、看護業務に没頭していると、日常の出来事に流されてしまいがちな、傾向も認めます。しかし、本研究は、そんな漫然とした看護へのとりくみではなく、問題を科学的視点とらえ、研究手法で検証しようと試みられました。看護を業務のみでなく学問的一面から見つめられている姿勢を伺います。

その結果、体重測定の必要性、経管栄養法の患者に褥瘡発生が高率で認められる傾向があることが明らかになりました。
今後、この結果を元に、看護援助の方法や経管栄養時の体位変換方法を再考されるこれにより、褥瘡予防が図られる可能性もあると考えられます。

文献によると医療チーム全員が共通認識する尺度も必要性、また、スタッフ個人のモデル的役割も必要と指摘しています。

今後は、褥瘡予防への働きかけと共に、看護職各個人が貴施設での役割モデルとして、
褥瘡予防の啓発に取り掛かられますようお願いしたします。

いつの世も発生した褥瘡がどのような過程を通じて、その時の皮膚ケアはどのように実施され、回復過程を辿っていくのか、それと高齢者が施設療養するにあたっては、褥瘡発生予防に関する取り組みは看護職にとって永遠の課題と考えられます。

今回、褥瘡発生を問題視された科学的視点は、今後の看護活動にとっても有用でしょう。
その姿勢を継続して看護活動を続けられますことを期待しています。

            Kango3

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2008年10月19日 (日)

看護研究講評の内容です...3。

<内科外来看護師の継続看護に関して>

現在、対象にとって施設の玄関、窓口である外来は、受け付け、診療、といった受診行為で多忙を極めているのが現状でしょう。そのような中、事務的になりがちな看護業務から脱却し、看護としての視点を持ち看護職が意欲的に看護に向き合え、モチベーションを高めるための継続看護について事例の展開を元に調査研究されました。
 
本研究は、外来で長期的に関わるインターフェロン患者の継続看護を通じて、看護職が継続的に関わることで生じる看護への「やりがい」を、看護職の量的結果だけではなく、対象・医師への質的調査結果も検討されています。質的研究方法と量的研究方法の両方を使用されたマルチメソッド研究法は、対象の内面的な世界を引き出して、研究目的の検証を行うには妥当な研究方法を採用されたと評価しました。

インタビューとしての倫理的問題も配慮してあり、説明と同意がとれております。

この研究結果により、積極的に対象と関わるようになり、やる気が向上した結果が得られています。そして、対象の思いも肯定的な感謝の言葉が述べられています。
これは、対象の声を直接聞けたことは、対象にとっても看護職との距離を短くする効果につながり、その作用も間接的に感謝の声につながったと推測されました。そして、この「感謝の声」成功体験こそが、看護職のやる気の向上に効果を発揮するものと考えられます。

退院後、外来での看護に関する文献では、継続看護を充実させるためには外来看護相
談室、訪問看護室などの設置も必要と指摘されています。今後、在院日数が短縮し、
医療依存度の高い対象の治療行為が在宅へ移行すると、看護の場面も外来看護が主体
となる時代が予測されます。そのような時代が到来しても、貴外来のように対象への思いを大切に継続看護に取り組む意欲のある看護職の集団であれば、在宅へ移行も安全・安楽に進むと考えらえます。

多忙を極める外来看護業務のなかで、あえて継続看護に取り組む意欲こそ、看護職としてのモチベーションの高さを感じました。今後も貴外来を訪れる対象が「ここの看護師さんで良かった」という感謝の声が沢山聞こえるような外来看護の展開を期待しています。もし、私に継続看護が必要になったときは、こちらの外来に宜しくお願いいたします。研究、お疲れ様でした。

     Kango2

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2008年10月18日 (土)

看護研究講評の内容です...2。

<在宅血液透析指導時の関わりから>

本研究は、対象の希望により在宅血液透析導入を試みている過程において、対象の個性により導入が順調に進まなかった事例を元に、その教育・訓練時の関わりをレトロスペクティブ、後方視的に評価・検討されました。
看護の展開の中では、対象の反応を読み取り、その都度、時間をかけて援助の方向性を検討された過程が明確に述べてあり、通常の教育期間より多くの時間を割いたご苦労が論文の中から読み取ることが出来ました。

担当看護師の方、関係者の方に、まずは「お疲れ様でした」と、労いの言葉を送りたいと思います。
 
2005~現在までの文献を調査したところ、在宅血液透析に関する研究によると、HHDは施設内透析生活と異なりクオリティが改善されること、減疾患や年齢を考慮しても生存率が優れている点、などから今後の普及が期待されると報告されています。また、その普及のためには、対象の個別性を理解して、効果的なアプローチができるような教育訓練を含めたプログラムが必要という指摘もあります。

さて、本来の講評ですが、看護の振り返りを検討されるにあたって、研究方法としてとられた事例検討は妥当でした。

考察でも述べてあるように看護の展開の中で、通常の4週間という教育訓練期間を当てはめず、対象の反応に合わせて訓練期間の見直し、自己効力感を高める関わりなどをカンファレンス結果を元に、援助を展開されました。それには、対象に合わせてケアを変更できる看護の柔軟性をスタッフのみなさんが備えていらしゃると判断しました。
 
この柔軟性は、すぐに身につくものではなく、常に、対象、お一人お一人の個別性を見つめた看護を展開していなければ、なしえない対象理解の援助法と考えました。看護職のみなさんが普段の看護場面で、対象のその人らしさへ援助し様という暖かい思いを感じました。

その対象に合わせたプログラムへ変更することにより、援助の結果として、在宅血液透析導入が困難と考えれた対象に、積極的に訓練への参加、表情も笑顔が多くなるなど導入の受け入れが進む結果が認められました。

私は、この症例を拝見して、久しぶりに「看護」、その語源にまつわる手と目を使って対象を守る「看護」という行為を思い返しました。これが、ルイス・トラベルビューのいうところの「人間対人間の看護」であるといえるでしょう。
相乗効果として、ご家族の反応も良くなりご家族で対象の闘病を支える体制が整ったことも看護の効果であったと私も判断しています。

そして、この事例を振り返ることにより、看護職として、困難な事例であるときほど、多くの関係者間でカンファレンスを持ち、困難な時間に長く留まることなく対象の未来を見つめて援助の方向を変えていくことの重要性を学ばれたのではないかと察しています。また、この対象から学ぶ事は多かったでしょう。
「苦労」と「成長」は常に表裏一体です。苦労がなければ、やりがいや到達感もありません。この症例に関われたスタッフのみなさん、そういう視点でこの症例を見つめてみてください。素敵な看護実践のご紹介に感謝いたします、ありがとうございました。

        Kango1

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2008年10月17日 (金)

看護研究講評の内容です...1。

こんにちは、keiです。

随分、ご無沙汰していましたが、遊んでいた訳ではありませんよ。
地方の市立病院の看護研究発表会へ出張して講評をさせて頂いたり、大忙しだったんです。

みなさんの後学のためにも、この発表会の講評を過去に遡ってupしますので、参考までにご覧下さい。

発表会は、土曜の午後から約100名の看護職の方、院長先生同席のうえ開催されました。

全発表数は10演題、この多忙を極める臨床の現場で、10編もの論文が発表されることも看護に熱心に取り組まれて、看護学研究にも造詣が深いと感じました。

研究デザイン別:計10題
 1.質的研究法:2題
 2.量的調査的研究法:8題

研究動機から
 1.臨床で生じる問題を看護の視点で見つめている
 2.対象への危機管理、入院生活の安楽への貢献

では、本看護研究発表会に関する講評をおこなってまいります。
 
本看護研究発表会では、研究デザイン法に弁別しますと「質的研究2題」「調査研究8題」の看護研究が実施されています。

臨床の看護場面で生じる看護問題を真摯に受け止め、問題を予防したい、危機管理につなげたい等、対象の安全・安楽を考えた看護の貢献という看護職の姿が伝わってきます。

次から、一群、二群、各演題別に講評を行ってまいります。

      Kango

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